GA4イベント「form_start」を活用したフォーム入力計測の方法とその重要性

ウェブサイトのコンバージョンを向上させるためには、ユーザーの行動を正確に把握することが欠かせない要素となります。

特に、フォーム入力は多くのビジネスモデルにおいて極めて重要なプロセスであり、このデータを適切に計測することで、マーケティング戦略やユーザー体験を効果的に最適化することができます。

この記事では、Google Analytics 4(GA4)を使用して「form_start」イベントを設定し、フォーム入力を効果的に計測する方法について、具体的に詳しく解説します。

GA4イベント「form_start」とは?

まず、Google Analytics 4は、従来のユニバーサルアナリティクスから進化した新しい分析プラットフォームです。新しいプラットフォームでは、ユーザー中心のデータ収集を重視し、ウェブサイトやアプリの両方でユーザーの行動をトラッキングできるようになっています。

そして、その中に「form_start」と呼ばれるイベントがあります。「form_start」とは、以下のようにGoogleヘルプに記載があります。

「form_start」: ユーザーがセッションで初めてフォームを操作したとき

https://support.google.com/analytics/answer/9216061?hl=ja

つまり、サイト上に設置したフォームを操作(名前入力や電話番号、チェックボックスなど)した場合に発火するイベントになります。

「form_submit」とは違い、フォーム送信をする前のユーザーの動作になります。

このイベントを活用することで、フォーム離脱率を出すことができたり、お問い合わせ送信まではいけなかったが、自社に興味のあるユーザーの情報を収集するなど、さまざまな分析に利用することができます。

このように、GA4を活用することで、マーケティング担当者やデータアナリストは、ユーザーの行動パターンを詳細に把握し、ビジネスの方針をより効果的に策定するためのインサイトを得ることができます。

GA4で「form_start」イベントを計測する方法

GA4の設定

まず、GA4プロパティを作成し、ウェブサイトにトラッキングコードを追加します。この手順は、公式のGoogle Analyticsヘルプページに詳しく記載されていますので、参考にすることができます。設定が完了した時点で、基本的なデータ収集が開始されます。

イベントの設定

次に、「form_start」イベントを設定します。この設定によって、ユーザーがフォームに入力を開始した際に、そのデータをGA4に送信することができるようになります。

GA4の拡張計測機能の設定

まずは、GA4の管理画面の左下の「管理」から「データストリーム」を選びます。

次に「ウェブストリーム」の「イベント」の項目にある、「拡張計測機能」の歯車ボタンから、設定に入ります。

すると右側に拡張計測機能の一覧が出てくるため、その中の「フォームの操作」をオンにして、「保存」を押します。

以上の設定を行うことで、イベントで「form_start」の計測が可能になります。

テストと確認

設定後は、GA4でイベントが正しくトラッキングされているかを確認するためには、「DebugView」を利用しテストを行います。

そして、GTMのプレビュー機能を利用して、実際のユーザー行動をシミュレーションし、「form_start」イベントが発火することを確認します。

また、GA4のリアルタイムレポートをチェックし、イベントが受信されているかを確認することも重要です。

フォーム入力計測の重要性

フォーム入力は、リード獲得やコンバージョンに直結する重要な要素です。ユーザーがどの段階でフォームを開始し、どのように入力を進めているのかを把握することは、以下のような理由から特に重要です。

  • ユーザーの行動分析: ユーザーがどのフィールドで離脱しているかを特定することで、フォームを最適化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。具体的には、離脱率が高いフィールドを見つけ出し、内容や形式を変更することで改善が図れます。
  • コンバージョン率の向上: フォームの改善点を見つけることで、全体のコンバージョン率を向上させることが可能です。たとえば、入力項目を減らしたり、インターフェースをシンプルにすることで、ユーザーの負担を軽減できます。
  • マーケティング戦略の見直し: どのチャネルからのトラフィックが最もコンバージョンに寄与しているのかを分析することで、効果的なマーケティング戦略を策定できます。これにより、リソースを最も効果的に配分することができます。

データ分析と活用

データの可視化

「form_start」イベントが正常に設定され、データが収集されるようになったら、GA4の分析機能を活用してデータを可視化します。特に、以下の指標を注目することが重要です。

  • イベント数: フォームが開始された回数を把握することができます。これにより、どのフォームが多く利用されているかを理解できます。
  • ユーザーのデモグラフィック情報: フォームを利用するユーザーの年齢、性別、所在地などの情報を把握することで、ターゲット層をより明確に定義できます。
  • ユーザーの行動フロー: フォームにたどり着くまでのユーザーの行動を分析することで、どのページがコンバージョンに寄与しているかを把握できます。

改善策の実施

データをもとに、具体的な改善策を実施します。たとえば、特定のフィールドでの離脱率が高い場合、そのフィールドの内容を見直したり、必須項目を減らすことを検討します。また、ユーザーからのフィードバックを収集し、フォームの使いやすさを向上させるための洞察を得ることも重要です。

まとめ

GA4を活用した「form_start」イベントの設定は、フォーム入力の計測において非常に重要なステップです。ユーザーの行動を正確に把握することで、フォームの最適化やマーケティング戦略の見直しが可能となり、最終的にはコンバージョン率の向上に繋がります。

今後は、収集したデータを継続的に分析し、改善を重ねていくことが求められます。デジタルマーケティングの世界は常に変化しているため、ユーザーのニーズや行動を敏感に捉え、柔軟に対応することが、成功の鍵となるでしょう。GA4を最大限に活用し、ビジネスの成長を目指していきましょう。

 


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